こんにちは、兵庫県加古川市・播磨町で学習塾「ニードモアアカデミー」を運営している三浦です。
今回のポッドキャスト「ニードモアの聴く塾便り」#4では、「教科書で習う英語と実際に使われる英語の違い」について話しました。「学校で習う科目としての英語」と「実践的な言語としての英語」のギャップについて考えていきます!
学校で習う挨拶フレーズは実際には使われない?
英語の授業で必ず習う定番のやりとり
「How are you?」
「I’m fine, thank you. And you?」
このフレーズ、実は英語ネイティブの間ではほとんど使われていないことをご存知でしょうか?
文法的には間違っていませんが、教科書英語すぎるのが実情で、実際に使っているのは全く違う表現が一般的です。
ネイティブが実際に使う表現
「How’s it going?」(調子はどう?)
「What’s up?」(どうしてる?)
そして、その返答として:
「Not bad.」(悪くないよ)
「I’m doing great!」(いい感じ!)
などがよく使われます。
教科書英語が生み出す誤解
教室での英語学習では「Sit down, please」という表現もよく使われますが、これが思わぬ誤解を生む可能性があります。
「Sit down」の命令感が強すぎるのです。日本語で言うと「座れ。」という意味になります。「Please」をつければある程度柔らかくなりますが、それでも命令調に聞こえるケースがあります。
日本の授業で丁寧に「お座りください」という意図で使っても、英語ネイティブには威圧的に聞こえる可能性があるので要注意です!
知っておいたほうがいいかも!英語圏での日本商品名の変更
ポッドキャストの中で、日本の商品名がなぜ海外で変更されるのかという興味深い話題も出ました。
ポッキーは海外では「Mikado」
対談の中で好きなスナック菓子として「Mikado(ミカド)」という名前が挙がりました。これは実は日本でおなじみの「ポッキー」のことです。
グリコのポッキーは、英語圏ではその発音が別の良くない意味に聞こえてしまう可能性があるため、「Mikado」という名前で販売されています。この名前は、木の棒を使う「帝(ミカド)」というゲームに由来しているそうです。
他にも多い商品名の変更例
- 朝日飲料「カルピス」→ 「Calpico」
- ホンダ「フィット」→「JAZZ」
- 日産「マーチ」→「Micra」
などなど…
言語の違いによって避けるべき表現やワードは多く存在します。
日本語で避けたほうがいいワードは本当にたくさんあり、トラブルに発展しかねないものもあるので注意が必要です。
科目としての英語の価値とアウトプットの重要性
学校での英語教育が不要かというと、決してそうではありません。むしろ、文法や語彙の基礎を効率的に学べる貴重な機会です。
学校英語のメリット
- 単語力や文法力を網羅的に身につけられる
- 知識の土台を作ることができる
- 10年間真面目に取り組めば大きな財産になる
文法をある程度理解した上で多少崩して話すのと、最初から何も分からずに破茶滅茶に話すのとでは全然違います。学校教育で得た知識の土台があるのは非常に大きな意味を持ちます。
アウトプットの必要性
学校英語の問題点は、インプット(知識の吸収)に偏りがちで、アウトプット(実践的な使用)の機会が少ないことです。
サッカーの技術書を読むだけではうまくならないように、英語も実際に使ってみないと上達しません。学校教育をベースにしつつ、アウトプットの練習を加えることで、単なる「学生時代の思い出」ではなく、実用的なスキルに変換できるのです。
英語嫌いを生み出す原因と対策
残念ながら、最近は英語嫌いの子どもたちが多くなっているなと感じます。その主な原因は、英語学習のモチベーションを引き出せていないことにあります。
英語嫌いになる理由
- 単なる「科目」として扱われている
- 日本語とは全く違う言語体系を理解するのが難しい
- テストのためだけの勉強になっている
- 早い段階から難しい文法を教えられる
詰め込み式の学習が英語嫌いを生み出している側面も否めません。
時代の変化とカリキュラムの問題
対談では、段々と前倒しされている英語カリキュラムの問題点も指摘しています。かつては高校で習っていた仮定法などが現在は中学校で教えられるようになっており、英語嫌いが増える一因となっている可能性があります。
我々の世代では中学校の最難関文法は「現在完了」というイメージだったのに対し、現在はより複雑な文法が中学校で教えられています。このカリキュラムの前倒しが、英語への苦手意識を増幅させているかもしれません。
英語嫌いを克服するための効果的な対策
英語への苦手意識を減らし、学習意欲を高めるためのアプローチをいくつか紹介します:
実用性を感じられる機会を作る
英語を使って何かを達成する経験(外国人観光客との会話、英語の歌を歌う、海外ドラマを理解するなど)を通じて、「英語ができると楽しい」と実感できる場面を作りましょう。
趣味や関心事と結びつける
好きなゲーム、音楽、スポーツ、アニメなど自分の興味のある分野の英語コンテンツに触れることで、自然と英語学習へのモチベーションが高まります。
小さな成功体験を積み重ねる
難しい文法や長文読解から始めるのではなく、簡単な日常会話や文法、単語から始めて、「できた!」という成功体験を積み重ねていくことが重要です。
学習目的を明確にする
「テストで良い点を取るため」だけでなく、「海外旅行で困らないため」「好きな海外アーティストの歌詞を理解するため」など、自分にとって意味のある目標を設定しましょう。
新しい学習法を取り入れる
教科書だけでなく、英語のポッドキスト、YouTubeチャンネル、言語交換アプリなど、実践的なツールを活用して生きた英語に触れる機会を増やしましょう。
まとめ:英語学習の新たな視点
ここまで教科書英語と実践英語のギャップについて話してきましたがいかがでしたでしょうか?
学校での学びを土台としながらも、実際のコミュニケーションを意識した練習を取り入れることで、英語は単なる「科目」から「使える言語」へと変わります。
次回は、『英語のおもしろさ』について掘り下げていく予定です!
ニードモアアカデミーは、兵庫県加古川市・播磨町で小中高生向けの学習指導を行っています。2025年の高校入試では全員が第一志望校に合格する素晴らしい実績を残しました。新しいポッドキャスト「ニードモアの聴く塾便り」も始まりましたので、ぜひご視聴ください!!
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